
嫌なことがあったとき、いつまでも引きずってしまう。
誰かに言われた一言が、あとになって何度も頭の中に浮かんでくる。
仕事でちょっと失敗すると、
「なんであんなことしちゃったんだろう」
と、家に帰ってからも考えてしまう。
そして、寝る前になってまた思い出す。
……ありますよね、こういうこと。
「もう気にしないようにしよう」と思っているのに、頭の中では勝手に反省会が始まっている。
そんな私が気になって読んだのが、吉村園子さんの『一瞬で気持ちを切り替える脳内ひとりごと』です。
タイトルを見たときは、
「一瞬で? 本当に?(笑)」
と、ちょっと疑っていました。
だって、落ち込んだ気持ちって、そんなに簡単に切り替わらないですよね。
でも、読んでみると「無理やりポジティブになろう」という話ではなく、頭の中で自分にかけている言葉を少し変えることで、気持ちの向きを変えていくという考え方が印象に残りました。
『一瞬で気持ちを切り替える脳内ひとりごと』はどんな本?

この本は、日常の中で落ち込んだり、イライラしたり、不安になったりしたときに、自分の頭の中でどんな言葉を使うかに注目した本です。
私たちは、誰かと話していないときでも、頭の中ではずっと何かを考えています。
「失敗した……」
「どうしよう」
「嫌われたかも」
「もっと頑張らないと」
こんなふうに、自分自身に言葉をかけているんですよね。
その「脳内ひとりごと」を少し変えてみる。
それだけで、気持ちの持ち方も変わっていく。
この考え方が、すごく身近で分かりやすいなと思いました。
頭の中で、毎日どんな言葉を自分にかけている?

普段、自分が頭の中でどんなことを言っているかなんて、あまり意識しませんよね。
でも、よく考えてみると、私はけっこう自分に厳しい(笑)。
「ちゃんとしなきゃ」
「また失敗した」
「なんでできなかったんだろう」
「もっと頑張らないと」
……こんな言葉が、けっこう出てきます。
誰かに同じことを言われたら、
「そんなに責めなくてもいいじゃん」
と思うのに、自分には平気で言っている。
これって、よく考えたら不思議ですよね。
毎日一番長く一緒にいるのは、自分なのに。
だからこそ、頭の中の言葉を少し変えてみることには意味があるのかもしれないと思いました。
「どうして私はダメなんだろう」が自分を疲れさせる

失敗したとき、
「どうして私はダメなんだろう」
と考えてしまうことがあります。
でも、この言葉って、考えれば考えるほど落ち込むんですよね。
失敗した事実よりも、
「自分はダメな人間だ」
というところまで話が大きくなってしまう。
だったら、
「今回はうまくいかなかったな」
くらいで止めておく。
「次はどうすればいいかな?」
と考える。
それだけでも、気持ちの向きが変わります。
「私はダメ」ではなく、
「今回はうまくいかなかった」
この違い、けっこう大きいなと思いました。
脳内ひとりごとを少し変えてみる

本を読んでから、嫌なことがあったときに、頭の中の言葉を少し意識するようになりました。
たとえば、
「最悪……」
と思ったときに、
「まあ、こういう日もある」
に変えてみる。
「もう無理」
と思ったら、
「今日はちょっと休もう」
にする。
「失敗した」
と思ったら、
「次は気をつけよう」
にする。
これだけで、現実が変わるわけではありません。
でも、気持ちの向いている方向は少し変わる。
「自分を責める言葉」から「自分を助ける言葉」に変えていく。
そんなイメージです。
正直、そんなに簡単に切り替えられない(笑)

ここは、ちょっと本音。
タイトルには「一瞬で」とありますが、
いやいや、そんな一瞬で切り替えられないよ(笑)
と思うこともあります。
嫌なことがあったら、普通に落ち込みます。
腹が立ったら、しばらく腹が立ってます。
寝る前に思い出して、
「やっぱりあれ、嫌だったな……」
となることもある。
だから、無理やり「ポジティブに考えなきゃ!」とする必要はないと思いました。
むしろ、
落ち込んでもいい。
イライラしてもいい。
悲しくてもいい。
そのうえで、自分にかける言葉を少しだけ変えてみる。
「なんでこんなに落ち込んでるんだろう」
ではなく、
「それだけ嫌だったんだね」
と自分に言ってあげる。
そのほうが、ずっと自然だなと思います。
気持ちを切り替える=嫌なことを忘れる、ではない

この本を読んで、気持ちを切り替えるということについても、少し考え方が変わりました。
気持ちを切り替えるというと、
「嫌なことを忘れる」
「すぐに元気になる」
というイメージがあります。
でも、そうじゃなくてもいい。
嫌だったことは嫌だった。
悲しかったことは悲しかった。
それはそのままでいい。
ただ、
「いつまでもそこにいなくてもいい」
ということなんですよね。
一度落ち込んで、少し休んで、それから前を向く。
そのためのきっかけとして、脳内ひとりごとを使ってみる。
そう考えると、無理なく取り入れられそうです。
自分への言葉は、もう少し優しくてもいい

一番印象に残ったのは、
「自分にどんな言葉をかけるか」って、思っている以上に大切なんだな
ということでした。
他人には、
「大丈夫だよ」
「そんなに気にしなくていいよ」
「よく頑張ったね」
と言えるのに、自分にはなかなか言えない。
だったら、少しくらい自分にも優しい言葉をかけてもいい。
「今日はよくやった」
「まあ、いいか」
「明日また考えよう」
「今は休もう」
こういう言葉を、自分のために使っていい。
それだけでも、毎日の疲れ方が少し変わる気がします。
まとめ|頭の中の「ひとりごと」を変えるだけでも、少しラクになる

『一瞬で気持ちを切り替える脳内ひとりごと』を読んで感じたのは、
気持ちを変えるために、無理に自分を変えなくてもいい
ということでした。
嫌なことがあれば落ち込む。
失敗すればヘコむ。
腹が立つこともある。
それは普通のこと。
でも、そんなときに自分をさらに責めるのではなく、
「まあ、そういうこともある」
「今日はもう休もう」
「次はどうしようかな」
と、自分を助ける言葉を選んでみる。
それだけでも、気持ちは少しずつ変わっていくのかもしれません。
そして何より、
自分の頭の中では、いつも自分が自分に話しかけている。
そう考えると、その言葉くらいは、もう少し優しくしてあげてもいいですよね。
私もこれからは、嫌なことがあったときに「最悪!」で終わらせず、
「まあ、今日はそういう日だったってことで」
と言ってみようと思います。
……まあ、言いながら心の中では「でも、やっぱり腹立つ!」って言ってるかもしれませんけど(笑)。
それでもいい。
一瞬で完璧に切り替えられなくても、気持ちを少しラクな方向へ向けてあげる。
そんな小さな習慣を持っておくと、毎日をもう少し軽やかに過ごせそうです。

